ベトナムでは、ITエンジニアや製造マネージャークラス人材など、スキルの高い人材の採用競争が年々激しくなっています。
「良い候補者だと思ったのに他社に決まってしまった」「オファーを出したのに辞退された」――そんな経験をお持ちの企業も多いのではないでしょうか。
優秀な人材を確実に採用するには、“選考の進め方”と“オファーの出し方”にちょっとした工夫が必要です。
本記事では、ベトナムで高度スキル人材を採用する日系企業向けに、面接・オファーのコツをまとめました。
採用は「選ぶ」から「選ばれる」時代へ
現在のベトナム採用市場では、優秀な人材ほど複数企業から同時にオファーを受けています。
採用側が候補者を見極めるのと同時に、候補者も「どの企業に入りたいか」を慎重に選んでいます。
したがって、採用は「評価」ではなく「相互理解の場」。
面接の中で、候補者が「この会社で働きたい」と感じる体験をつくることが、採用成功の第一歩です。

面接段階で差がつく“信頼”と“スピード”
1. 候補者の情報を理解して面接に臨む
履歴書を十分に読まずに面接を行うと、候補者に「自分に関心がない」と伝わってしまいます。
事前に職務経歴を把握し、「これまでどんなプロジェクトにやりがいを感じましたか?」など、具体的な質問を用意しましょう。
2. 対話型の面接で価値観を引き出す
優秀な候補者ほど「自分が成長できる環境かどうか」を重視します。
「どんなチームで働きたいですか?」「理想の上司像は?」といった質問を通じ、候補者の価値観を理解し、共感を示すことが大切です。
3. 現場のリアルを伝える
会社の雰囲気やチーム構成、進行中のプロジェクトなど、現場のリアルを伝えることで候補者は働くイメージを持ちやすくなります。
面接官自身の経験を交えて話すのも効果的です。
4. 選考スピードは採用の命
面接から結果連絡まで時間が空くと、他社に決まってしまう可能性が高まります。
面接後24時間以内にフィードバックを出すなど、スピード感を持った対応を心がけましょう。

オファーは「条件交渉」ではなく「最終プレゼン」
1. 条件だけでなく“期待”を伝える
給与や待遇の説明だけでなく、「あなたのスキルをこう活かしたい」「将来的にこのポジションを任せたい」といった個別のメッセージを伝えることが重要です。
候補者は「自分が必要とされている」と感じたときに、入社意欲が高まります。
2. オファー面談で未来を描く
オファー面談は単なる説明の場ではなく、会社のビジョンを共有する機会です。
「あなたと一緒にこの事業を成長させたい」といった、感情に響くメッセージを意識的に伝えましょう。
3. オファー後のフォローを忘れずに
オファーを出した後のコミュニケーションが疎かになると、辞退のリスクが高まります。
入社前に上司やチームメンバーとのオンライン面談を設定するなど、安心感を持ってもらう工夫をしましょう。
よくある“逃す”原因とその対策
| 原因 | 改善ポイント |
|---|---|
| 面接官が事務的・上から目線 | 「会社の魅力を伝える時間」を意識的に確保 |
| 合否連絡が遅い | 可能な限り即日または翌日にフィードバック |
| オファー条件が曖昧 | 期待役割・成長機会を具体的に伝える |
| 内定後のフォロー不足 | 定期連絡・カジュアル面談で関係維持 |
採用成功の鍵は「信頼」と「スピード」
ベトナムの採用市場では、スピードと誠実なコミュニケーションが何より重要です。
候補者に「信頼できる企業だ」と感じてもらうことが、最終的な決め手になります。
面接・オファーを単なる手続きではなく、「企業の魅力を伝えるプロセス」として捉えることで、優秀な人材を逃さない採用が実現します。
まとめ
優秀なベトナム人材を採用するための3つのポイント:
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面接での誠実な対話
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オファーのスピードと個別対応
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入社までの丁寧なフォロー
採用は「企業が人を選ぶ」ものではなく、「お互いに選び合う」プロセスです。
候補者が「この会社で働きたい」と自然に思える体験づくりを意識していきましょう。
Jobfull Partnerでは、ベトナムでの高度人材採用をサポートしています。
面接・オファーの設計から候補者フォローまで、貴社の採用成功をトータルで支援します。
