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ベトナム人材が定着しない理由「家族のような会社」が危険なワケ

ベトナム人材が定着しない理由「家族のような会社」が危険なワケ

「うちは家族のような会社です」

たまに聞くフレーズですが、一見すると温かく、魅力的に聞こえるこの言葉。
しかし近年、この表現が必ずしもポジティブに受け取られないケースが増えています。

実際、あるアンケートでは「We’re like a family(家族のような会社)」に対して、あなたはどんな印象を受けますか?
という質問に対して、

  • 境界が曖昧に感じる:37%
  • 過度な期待(Toxic):32%
  • 強い文化:18%
  • 忠誠心:13%

という結果が出ています。

つまり約7割がネガティブまたはリスクを感じているということです。

なぜこのような認識のギャップが生まれているのでしょうか。

【目次】

 

「家族文化」が組織の問題になる理由

以前は、「家族のような〇〇」という言葉はポジティブなものでしたし、
職場環境でもよく使われていました。
しかし現代においては、時代遅れとなり、次のような問題を引き起こすことがあります。

  • 役割や責任の境界が曖昧になる
  • フィードバックが感情ベースになる
  • 評価基準が不透明になる

その結果、

「何をすれば評価されるのか分からない」
「期待値が言語化されていない」

といった不満が生まれやすくなります。

本来であれば仕組みで解決すべき部分を、
関係性や雰囲気で補おうとしてしまうことが問題の本質です。

ベトナムでも「家族文化」は通用しなくなっている

一昔前のベトナムでは、「会社は家族のようなもの」という価値観は一定の共感を得ていました。

上司を尊重し、長く働くことが評価される文化は、日本のいわゆる昭和的な働き方とも共通する部分があります。

しかし近年、特に20代後半〜30代前半の若い世代では、この価値観に明確な変化が見られます。

現在のベトナム人材は、

  • キャリア成長
  • 明確な評価基準
  • 適切な距離感のあるマネジメント

といった、よりプロフェッショナルな環境を求める傾向があります。

 

日本とベトナムで起きている変化のスピードの違い

ここで重要なのは、日本とベトナムにおける変化のスピードの違いです。

日本では、昭和的な働き方から現在のスタイルへ、長い時間をかけて徐々に移行してきました。
そのため、多くの企業では段階的に制度やマネジメントの見直しが進んでいます。

一方ベトナムでは、

  • 外資系企業の急増
  • SNSやグローバル情報へのアクセス拡大
  • スタートアップ文化の浸透

といった要因により、働き方や価値観の変化が短期間で一気に進みました。

その結果、

  • 30代後半以上の世代
  • 20代後半〜30代前半の世代

の間で、価値観のギャップが大きく開いています。

この変化のスピードこそが、現在の採用・定着の難しさの背景にあります。

日系企業でよく見られる課題(特に長くベトナムで事業を行っている企業)

この「家族文化」は、特にベトナムで長く事業を行ってきた日系企業において強く見られる傾向があります。

これらの企業は、これまで日本的な価値観やマネジメントをベースに組織運営を行い、一定の成功を収めてきました。

しかし現在は、

  • 評価基準が明確でない
  • 昇進の基準が曖昧
  • フィードバックが少ない
  • 上司によって判断が変わる

といった点が、若い世代にとっては「不透明」「不公平」と映るケースが増えています。

重要なのは、日本国内の企業も同様というわけではない点です。

日本国内では、こうした課題に対して徐々に改善が進んできましたが、
ベトナムにおいては、過去の成功体験をベースにした運営が続いている企業も少なくありません。

その結果、現在の市場環境や人材の価値観とのズレが生まれています。

 

強い組織は「文化」ではなく「仕組み」で作られる

では、ベトナムで人材が定着する企業は何が違うのでしょうか。

共通しているのは、

  • 役割と責任が明確
  • KPIや評価基準が可視化されている
  • マネジメントに一貫性がある

という点です。

つまり、

「文化でつなぐ」のではなく
「仕組みで支える」組織です。

文化は重要ですが、それは仕組みの上に成り立つものです。

「家族文化」が引き起こす採用・定着の問題

この違いは、採用や定着にも大きく影響します。

  • 入社前の期待と実態のギャップ
  • 評価への不満
  • キャリアが見えない不安

結果として、

  • 内定辞退
  • 早期離職
  • エンゲージメント低下

といった問題につながります。

実際、近年のサーベイでも、
給与だけでなく「上司・環境・成長機会」が重視されていることが明らかになっています。

まとめ:今求められているのは「プロフェッショナルな組織」

「家族のような会社」は魅力的に聞こえる一方で、
組織としての未整備を覆い隠してしまうリスクもあります。

特にベトナムでは、

  • 明確な役割
  • 透明な評価
  • 一貫したマネジメント

が求められています。

かつては魅力だった「家族的な文化」は、
現在では組織の未整備を示すサインと捉えられることもあります。

ベトナムで採用・定着を成功させるためには、
文化だけでなく「仕組み」を整えることが不可欠です。

採用にお困りになった際には、ぜひ無料相談にてお問合せくださいませ!